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■どんな作品?■

神仏、妖怪、生霊などが見えるデザイナー・咲良(さくら)が、近所に住む屋敷稲荷の力を借りて奇妙な出来事やアクシデントを乗り越える話。

 

■作品の特徴は?■

日本の季節の行事(節句)や旬の季節料理、そしてそれに合う日本酒を紹介した作品

 

■今回の行事■

第9話 神無月

佐庭の修行先だった料亭・饗屋(あえや)には包丁様という付喪神(つくもがみ)がいた。饗屋から包丁様を引き離そうと思った咲良たちだが、10月で神々は出雲(いずも:島根県出雲市)に行っており力を借りることができない。そこで恵比寿様の力を借りて包丁様の憑依を解こうとする。

 

第10話 秋の土用

料亭饗屋の主人・貞一が怪我をしたのは土公神(どくしん)の怒りに触れたからと瑞希(貞一の妹)が主張するが、御堂の翁は土公神は存在しないという。そして各季節の土用を詳しく解説するために土公神の存在が作られたことを解説。

 

第11話 正月事始め

正月に現れる神様・お正月様の迎え方を解説した話。神の力が1年のうちで最も弱まる冬至(とうじ)も紹介。

 

第12話 小正月

猫又の御崎くんが佐庭と咲良を引き合わせた理由が出てくる最終話。江戸時代に亡くなった饗屋の娘を咲良に降ろして成仏させるため、居酒屋・佐庭で料理が振る舞われる。

 

 

■登場する日本酒■

美保 純米吟醸原酒 ひやおろし
恵比寿様の総本社・出雲の美保神社の名を冠した酒

 

伯楽星 純米吟醸 おりがらみ生酒
居酒屋・佐庭で秋の料理に合う日本酒として紹介された酒

 

賀茂金秀 秋の便り 金光酒造
お酉様の祭神・天日鷲命(アメノヒワシノミコト)に捧げた酒

 

白岳仙 純米大吟醸 特仙 安本酒造
正月料理に合う日本酒として紹介された酒。

 

豊の秋 特別純米 雀と稲穂 米田酒造
咲良たちは飲んでいないが、屋敷稲荷への供え物として紹介された。

 

山田錦 純米大吟醸 雑賀 九重雑賀
マグロや青身の魚に合う酒として紹介された酒。

 

 

■私の感想■

この作品は3巻で完結ということで楽しく読ませて頂きました。読めば読むほど日本の行事について知らなかったことが多く、勉強になりました。

 

また日本酒に関しては、私も今まで飲んできた日本酒は多いのですが、この咲良の居酒屋歳時奇で紹介されている酒は飲んだことがないものが多かった。そこで実際に飲んでみるとアタリ!の酒がほとんど。

 

最後に紹介されている山田錦 純米大吟醸 雑賀 九重雑賀は戦国時代の傭兵集団・雑賀衆にもつながる酒で、戦国ファンにもウケが良さそうです。もちろん味も良し。

 

個人的には続編が読んでみたいなとも思った咲良の居酒屋歳時奇でした。

 

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