今日は戦国時代の酒について。戦国時代の酒は現代の酒と決定的に違う点がありました。それは現在みたいな透明な酒ではなく、白く濁った濁り酒と考えられています。
まず透明な清酒ですが、実は奈良時代の平城京跡から出土した木簡に『清酒(すみざけ)』と記載があることから、奈良時代には清酒の技術があった様です。
しかし高度な技術、なおかつ希少な酒ということで、上流階級の公家たちでも、儀式や節句(せっく:季節のイベント)などでしか口にできなかった酒と考えられています。
では庶民や武士の日常ではどの様な酒が飲まれていたのかというと、濁り酒、つまり現在でいうと、どぶろくの様な酒なんですね。
最近のNHK大河ドラマでも、この濁り酒は再現されています。
例えば令和二年(2020)に放送された、明智光秀が主役の麒麟がくるも作品の中で飲まれている日本酒はすべて清酒ではなく白い濁り酒でした(←ちゃんとチェックしてる)
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これがどぶろくだ!
では戦国時代に飲まれていたどぶろく(濁り酒)とはどんなものなのか?基本、どぶろくは米と米こうじで作るものなので、庶民でも自家製のものが多かったと考えられています。
最近では市販で本格的などぶろくも出ているので、それを試してみるのが良いでしょう。
今回購入したのは、愛知県半田市の中埜酒造・純米造りどぶろくです。
まずスペックは以下の通り。
【内容量】 300ml
【アルコール度数】 14度
【原材料】 米、米こうじ
【精米歩合】 65%
これだけ書くと純米酒とそんなに変わりませんね。
大きく違うのは、やはりここでしょうね。白い部分と透明な部分が分離している。これは濁り酒の特徴で、濁り部分が沈殿している状態。
だから実際に飲む時は瓶を振って飲みます。
飲んだ感想
瓶を振った後におちょこに注いでみました。すると…
おお!なんか米粒残っている感ですね。これぞどぶろくの特徴です。
そして飲んだ感想。簡単に言うと、甘くない甘酒といった感じですね。
でも原材料が米、米こうじだけなのと、アルコール度数が14度ということで、しっかりとした日本酒の感じはします。
ただ清酒の純米大吟醸みたいな吟醸香はないので、ワイングラスではなく、おちょこで楽しむのが良いと思います。